投稿者 若宮 うらしまそう さん
ボタンクサギ(牡丹臭木)
中国原産の高さ1m内外の低木で、九州南部などでは観賞用に栽培されたりしています。この地では多度峡の堤防などで見られるシソ科の植物です。
葉は心形で長さ8~15㎝で歯牙状の鋸歯があり、両面脈上に細毛があるので触るとザラザラとします。花は7~8月、茎頂に半球形の密な花序(直径10㎝内外)を作って、鮮やかな淡紅紫色の花をつけます。
この植物は茎や葉に臭い成分を含んでいますが、切ったり揉んだりせずに花の香りをかぐのであれば優しい香りです。
ところで、植物の名前の由来については前回(27)、前前回(26)に続いて感覚の嗅覚(鼻)からくる植物を少しあげてみます。
クサギ(臭木)、ゴマキ(ゴマの香り)、ヘクソカズラ(おならと糞の臭い)、ニオイスミレ(匂い)、キュウリグサ(匂い)、ドクダミ(臭い)等があります。
一般に植物の観察においては五感をフル活動する場合が多い。 まず、目(視覚)でみて、次いで手(触覚)で触れることでほぼ概略分かりますが、時には、葉を揉んだり、葉をカットしたりして含まれるにおいや味の成分を鼻(嗅覚)や舌(味覚)で確認することが大切になってきます。
以上