【益世地区の伝統行事の案内 1 】

走井山 勧学寺「十日観音」8月9日・10日
(千手観音御開帳会式)

 走井山勧学寺の御本尊千手観音は秘仏で、一年の内「十日観音」の8月9日および10日にのみ御開帳され、直接お参りすることができます。この「十日観音」は、7月あるいは8月の場合はあっても全国で行われており、この日に観音様をお参りすると、四万六千日お参りしたのと同じ尊い功徳が授けられると言われている観音様の功徳日なのです。

 御本尊の木造千手観音立像は、平安後期の作であり、三重県指定の有形文化財です。走井山勧学寺は、天平年間(700年代)に行基(菩薩)により開基され、幾多の変遷を経て、桑名藩主松平定重公(在職1657―1710)により現在地に再建されました。

 「十日観音」のこの機会に由緒ある古刹の走井山勧学寺に足を運ばれ、御開帳されている千手観音様から「十日観音」の功徳を授けていただかれては如何でしょうか。

 当山の境内には、桑名市指定有形文化財の仏足石、聖徳太子像をお祭りした太子堂、鉢巻き地蔵、庚申碑などがあります。また走井山は伊勢湾、知多半島も真近に見える景勝地でもあります。

所在地: 三重県桑名市大字矢田266番地(城山町)
交 通: 三岐鉄道北勢線 「馬道駅」下車 直ぐ西隣の踏切をわたり、参道の石段を上って5分。

(市川景範 記)