【四季折々の花 ⑫】

投稿者  若宮  うらしまそう さん

ヤマブキ & ヤマブキソウ

ヤマブキ

4~5月、しなやかな枝に黄色い花をつけて風のまにまに揺れ動く様子から「山吹」または「山振」と名付けたという。

ヤマブキにはヤエヤマブキ(八重咲きは結実はしない)やシロバナヤマブキがあり今では庭木として植えられています。

この時期ヤマブキの花が咲き始めると思い出すのが、太田道灌との故事です。江戸城を築いた太田道灌はある日のこと、鷹狩に出かける途中、俄か雨にあい蓑笠を貸してもらおうと農家をたずねると、思いもよらず年端もいかぬ少女が出てきたのです。そしてその少女が黙って差し出したのは蓑ではなくヤマブキの一枝にこの歌を添えて差し出したのです。

「七重八重花は咲けども山吹の実の(蓑)一つだになきぞかなしき」

さて、差し出したこの花は一重か八重か・・・・・?!

ヤマブキソウ

ヤマブキはバラ科の小低木で花びらは5枚、ヤマブキソウはケシ科の草本で花びらは4枚で高さ30~40㎝程であるが、鮮やかな黄色の花がヤマブキに似ているところから名付けられたものである。

ヤマブキソウは細い葉が切れ込むセリバヤマブキソウや幅の細い葉のホソバヤマブキソウがあります。ただ葉や茎の切り口には黄色の毒性があるアルカロイドが含まれているので注意せねばならない。

以上