【四季折々の花 34】

投稿者  若宮  うらしまそう さん

キチジョウソウ(吉祥草)

キチジョウソウ

低地の林内にみられ繁殖力の強いユリ科の多年草です。生態としては茎や根が地表に這うように横に伸び、ひげ根をだして広がります。

高さは20~30㎝でヤブランに似ている。日向の葉は淡い緑色をしているが日陰の葉は濃い緑色になって美しい。葉には3~5本の葉脈が走っている。

開花は他の花が少ない晩秋の頃、葉の間から10㎝前後の短い花茎を立て10輪ほどの小花が下から上へと咲きあがっていく。花弁の外側は濃紫紅色、内側は淡紅紫をしている。開花が進むと内側の肉厚花弁6枚は反り返り中にある6本の雄しべは目立つようになる。その後、果実は熟すと赤紫色に色づきます。

このキチジョウソウ(吉祥草)の花言葉は「喜び」「祝福」とあり、花が咲くと吉事が舞い込むという言い伝えがあります。縁起の良い名前にひかれて一度育てて見て下さい。

さて、植物の名前の由来について前回に続いて生態・生理面から名づけられたものの一例をあげてみます。

○開花季節から

セツブンソウ(節分)、シュンラン、ハルリンドウ、ハルジオン(春)、   マンサク(先ず咲く)、タネツケバナ(種つけの頃)、ナワシログミ(苗代の頃)、ナツエビネ(夏)、アキノキリンソウ、アキノタムラソウ(秋)、ヒガンバナ(彼岸)、シュウブンソウ(秋分)、フユノハナワラビ(冬)、シキザクラ(四季)

○開花時間と日数

 アサガオ(朝)、ヒルガオ(昼)、ユウガオ(夕)、ヒツジグサ(午後二時頃)、ユウスゲ(夕方)、ツキミソウ(夜)、ニチニチソウ(毎日)、ヒャクニチソウ(百日草)、サルスベリ(百日紅)

以上